更新日:2011/08/12
震災のがれき処理、国が代行 特措法が成立
がれき処理は本来、市町村の仕事だが、地震や津波の被害が大きい岩手、宮城、福島各県の沿岸部などでは処理能力を大幅に超えるがれきが発生し、作業が進んでいない地域もある。特措法では市町村長の要請により、がれきの収集、運搬、処分の実務を国が代行できるようにした。
がれき処理の法案は政府のほか、自民、公明両党など野党4党が議員立法で共同提出した。与野党は8日、補助率を平均95%とする修正で合意。財源確保が難しい被災自治体には、地方交付税などで補填する内容も付則に盛り込んだ。修正した特措法は11日に衆院を通過していた。
日本経済新聞WEB版、トップ記事に以上の内容が出ていました。
この法律が出来たことにより、放射性物質に汚染された廃棄物や土壌が迅速に処理されるかといえば、そんな容易にはいかないようです。
※廃棄物の処理は本来は地方自治体の役目だったのですが、それを規定する廃棄物処理法では「放射性物質を含むものは除く」とあり、地方自治体では処理をしてはいけないものだと今までの法律では規定されていた。そこで、2011年3月11日から5ヶ月間の間はだれも処理することが出来ない状態に置かれていたわけです。
しかしながら、この特別法が施行されても、放射性物質が含まれた廃棄物や土壌は、やはり動かすことが難しくその被災自治体で処理することにかわりはないと思われます。
したがって、この特別法が施行されたからと言ってなかなか放射性物質を含む廃棄物や土壌が迅速に処理されていくことになるかというと難しいと言わざるを得ないです。
しかし、この特別法によって被災自治体だけでなく他の自治体や民間業者もこのがれきの処分を行えるようになるということは大きな一歩だと思います。
※東日本大震災により生じた災害廃棄物の処理に関する特別措置法案(ガレキ処理特措法)
http://www.jimin.jp/policy/policy_topics/111910.html
行政書士くわだ事務所